糖尿病とローカーボ(糖質制限)

なんで糖尿病?と思われるかもしれませんが、
糖尿病は、実はローカーボ(糖質制限)やダイエットと、
深い関係があるのです。

(1) 糖尿病ってどんな病気?

糖尿病は、糖の代謝異常の一つです。

人は食事を摂ると血糖値が上がります。それは、
食事に含まれている糖質をエネルギー源として活用するプロセス
の一環です。このプロセスを「糖代謝」といいます。

糖尿病については、以下のサイトによくまとめられていますので、
こちらを参照して下さい。
糖尿病 – 一般・患者の皆さま – 第一三共株式会社
(ページが無くなっていました)

今後の引用は、基本的に上記のサイトからのものです。

食事によって体内に摂取された糖質
小腸で分解されてブドウ糖となり、吸収されます。
ブドウ糖は私たちの活動のためのエネルギー源として利用されますが、
すぐに利用されるものを除いては血液中に溶け込んで(血糖となって)、
肝臓や筋肉や脂肪組織に運ばれ、そこで貯蔵されます…
このように糖質がエネルギーになるプロセスを糖代謝といいますが、
その鍵を握っているのが膵臓から分泌されるインスリンです。
インスリンは細胞側にあるインスリン受容体と結びつくことで、
ブドウ糖を肝臓や筋肉や脂肪組織に取り込ませるように働く
のです。
糖尿病とは、この糖代謝のプロセスやシステムが
正常に作動しないために起こってくる病気といえます。

長いので図にまとめますと、以下のような感じです。

  小腸で分解     インスリンが受容体と結合
   ↓           ↓
糖質→→→ブドウ糖(血液中)→→→肝臓や筋肉へ→→→余った分は脂肪
     エネルギー源     予備のエネルギー源

というような感じです。

通常は、食事で増えた血液中のブドウ糖(血糖)は、
すい臓から分泌されたインスリンの働きで下がっていきます。

体で唯一、血糖を下げる酵素であるインスリンを作れるのは、すい臓です。
ということは、

すい臓が正常に働かなくなると、血糖値が高いままになってしまいます

これが糖尿病の原因です。

ちなみに糖尿病の人は、予備軍を合わせて
日本全国で1370万人以上いると推定されています。
(参考:[11] 予備軍合わせ1370万人の糖尿病

1億2千万人のうちの2,000万人以上となると、
かなり高い割合と言って良いでしょう。

<ここまでのまとめ>

  • 食事に含まれる糖質は、ブドウ糖としてエネルギー源になったり、
    血液中に溶け込んで血糖となる
  • 血糖は、すい臓から分泌されるインスリンの働きで、
    予備のエネルギーとして肝臓や筋肉や脂肪に貯えられる
  • この「糖代謝」プロセスが正常に働かず、血糖値が高いままになってしまうのが「糖尿病」
  • 糖尿病は、疑われる人を含めると、全国に2000万人以上と推定されている

この糖尿病とローカーボ(糖質制限)は、深い関係があるのです。

なぜでしょうか?

(2)糖尿病の対策

糖尿病とは、体で唯一の血糖を下げる酵素であるインスリンを作る、
すい臓が正常に働かなくなることで、
血糖値が高いままになってしまう、という病気でした。

その対策は、
血糖値をコントロール
し、
血糖値が高い時間を少なく維持する
ことが有効です。

この血糖値をコントロールするために使われる薬が、
血糖値を下げる働きをするインスリンなのです。

インスリンが出にくいのだから、インスリンを投与する。
わかりやすいですね。

ただ、血糖値の下げすぎは、飢餓状態に近い、
短時間で生命の危機に陥ることもある非常に危険な状態
です。

となると…

インスリンを絶妙にコントロールし、食事で上がった血糖値を、
低くなりすぎないように、狙ったところに下げる。
そんな難しいコントロールを日常的に行うよりも、
そもそも血糖値を上げない(=糖質を摂らない)
方が安心ではないでしょうか?

この考え方が、糖質制限、ローカーボです。

血糖値を上げるもの

血糖値を上げる要因としては、
糖質が圧倒的に大きいです。
たんぱく質や脂肪は血糖値を上げません

一方、食事療法としてカロリーを下げようとすると、
タンパク質や脂肪ではなく炭水化物の割合を増やすことが多い
ので、糖質摂取量が多くなってしまうこともあります!

これでは、確かにカロリーは下がっても、糖質が増え、
結果として血糖値も上がってしまいます!逆効果です!

日本以外の国では、
糖尿病対策としてのローカーボ(糖質制限)は、
一般的なものとなっているようです。

また、日本の医師の中にも、少数派ながらも、
糖尿病対策としてローカーボ(糖質制限)を主張されている方も
いらっしゃるそうです。
(例えば江部先生:ドクター江部の糖尿病徒然日記 

日常的に血糖値を自分で計測できれば、
食事のコントロールもしやすいのですが、
日本では血糖値計の保険適用の条件が厳しく、
諸外国の3倍程度という、バカ高いランニングコストが
かかってしまいます。残念です。

糖尿病は早めの対応が大事

正常な糖代謝機能を持つ人は、何を食べても、
血糖値が140を上回ることがないそうです。

しかし、現在の糖尿病の診断基準では、
「ちょっと糖代謝機能が衰えている人」「境界型」と呼び、
糖尿病とはみなしません。

この「境界型」の時点で手を打てば良いのですが、
それを通り越して「糖尿病」と診断が下りた時点では、
すい臓の機能はかなり低下してしまっています。

糖尿病が不治の病と言われるのは、
インスリンを作るすい臓の細胞は、
死んでしまうと元には戻らないからです。

一方、糖の代謝機能が少し衰えているくらいの「境界型」であれば、
すい臓をしばらく休めてやれば、機能が回復し、
正常人と同じ食生活をしても血糖値が上がらなくなる可能性は高いです。

つまり、

現在「境界型」と呼ばれるレベルである場合、
血糖値計を購入し、しばらくローカーボな食生活をすることで、
それ以上の悪化を防ぐことが十分可能

と思われます。

(3)血糖値の調べ方

健康診断の血液検査で、「HbA1c」という項目があります。
HbA1cは、過去2ヶ月程度の血糖値の平均値を反映します。

HbA1cが高ければ、血糖値が高い(時間が長い)
HbA1cが低ければ、血糖値が低い(時間が長い)

簡単には、このような理解で良いかと思います。

H24年4月以前は、日本のHbA1cの数値は独自の指標で、
諸外国とは0.3程度低い値でした。
H24年4月以降は、統一した数値を使うようになりました。

従って、H24年度以降の健康診断では、
同じHbA1cの項目であっても0.3程度高い数値が出ます。

このHbA1cですが、
5.6以上であれば、血糖値が高いということで対策を開始するべき
です。

そしてその対策とは、炭水化物を控えること、
つまりローカーボです。
この時点であれば、間に合う可能性が高いです。

血糖値の測定は、健康診断でもいいのですが、
そう頻繁にあるものではありませんし、
食事の前後の測定なんてできません。

そこで、血糖値測定キットを使用すると、
自分で血糖値を測定することができます。
やり方は、こちらを参照してください。
血糖値を測ってみよう

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